非日常茶飯事。

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光の道をたどっていくと
そこには大きな扉がありました。




扉の前に立った女の子は扉を少し見上げつつも本能のままにドアノブに手をかけ、扉をあけようとしました。


そんなとき
後ろに何か気配を感じました。



女の子はドアノブから手を離し、すぐさま後ろを見ました。
しかしそこにいたのは真っ白なウサギでした。


しばし沈黙がありました。


先に口を開いたのはウサギでした。


「その扉を開けるのかい?」

女の子はおどろいた様子もなく「ええ。」と言いました。


ウサギがしゃべっている。
けれども怖いとか気持ち悪いとかそんなことは思いませんでした。

初めて会った気がしなかったのです。



ウサギは続けて言いました。

「昨日のことだよ。ある人がこの扉の向こうにある空へ来たんだ。」

女の子は不思議そうに首を傾げました。

「その人は今とても幸せさ。だれにも邪魔されなくて自由で、楽しいことばかりなんだ。」


女の子は「それなら開けた方がいいじゃない。」と言いました。


ウサギは少し悲しそうにうつむきながら言います。

「でもその人はずっとひとりぼっちになっちゃったんだ。」

女の子は素直に「どうして?」と聞き返しました。


「この扉を開けるとね、自由と快楽が手にはいるんだよ。でもね、代償として愛情や友情の『気持ち』や『可能性』、『大事なもの』が取られるんだ。」


女の子は何も言葉がありませんでした。

ウサギは続けて言います。

「確かにこの先は楽しいし暖かい場所さ。でもそれだけの代償を払うって事だよ。」


女の子は少し考えた後、扉を見上げました。

後ろからウサギが

「その人はね、自分で運命を変えたんだ。堕ちたんだよ。だからこの扉にも出会わなかった。・・・そんなに急ぐことはないさ。ここにはいつか必ず来れる。」


女の子はふり向き「本当に?」と聞きました。


「君はこの扉に出会えた。『空』が選択肢をくれたんだ。君はここから先に進んでしまうのかどうか、ってね。・・・あとは君の決断次第だよ。」


女の子はウサギを見つめたまま言いました。

「またここにこれるのね?」


「あぁ。次はきっとこの扉に出会わずに。」


女の子は「じゃぁ開けないわ。」と言いました。



するとウサギは「じゃぁ僕についてきて。」と軽く言うと
扉と全く逆の元来た道を走っていきました。


女の子が「まって!」といってもウサギは走り続けていました。
するとまた扉に出会いました。


さっきの扉よりは小さくて、少し古そうにも見えます。


「この扉を開けるんだ。」

ウサギは息もきらさずに言いました。


女の子は上下に息をしながらも「うん。」と答えました。


ドアノブに手をかけ、ギィ、と扉をあけました。


女の子はふり向いて

「ありがとう。」

と言いました。


ウサギは

「次に会うときは星の思い出を作りましょう。」

と少し笑いながら言った。




扉が閉まった瞬間、

ふわっと風が吹いて

真っ暗な世界にいた。

女の子は急に怖くなりました。

泣きたくなりました。


そんなとき、目の前に小さな光がありました。
女の子はその光に向かって走り続けました。





光はどんどん大きくなって
それでいてとても暖かくて・・・














気付けばそこは病院のベッドの上でした。













両親は女の子の名前を何回も呼びながら嬉涙を流していました。











女の子も笑っていました。













それから数日たち、普通の日々が戻ってきて
いつもの朝を向かえるようになったころに



ふとお父さんが言いました。












「しゃべるウサギに出会ったことはあるかい?」
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